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自分の言葉で誠実に

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11月は、教育機関での特別講義が重なりました。

新宿の文化服装学院と名古屋ファッション専門学校で、合計9コマ。
時間にすると16時間弱。
計400人あまりのファッションを志す学生さんたちと、旧き衣服を介してコミュニケーションをとることができました。

( トップ画は、100年前の着心地を疑似体験している様子です。胸ぐらを掴むことで、現代のスーツを着ていても100年前の動けるスーツを体感できます 詳細


私は、教育機関からのオファーを積極的に受けるようにしています。

その理由は、2つあります。

「受け身の人間と対話できる数少ないチャンスだから」
そして「思考をシンプルに見直せるから」です。


「受け身の人間と対話できる」
という点が、日ごろ私が行う講義と決定的に違うところです。

私は、自主企画でイベント開催しています。
そこに足を運んでくれる方々は自らの「時間」と「お金」を使っています。

つまり受け身ではなく、主体的に来ていただけるので、少なからず私の活動や、旧き衣服に興味を持っています。


特別講義に参加する学生さんのほとんどは、あくまで「授業」の一環です。

座って待ってさえいれば、学校側が用意した講師が来て、話して、帰っていきます。
したがって、講義がつまらない。興味がない。と思えば、寝ます。

私にとって、そういった環境の中で話す機会は、長期的にみれば貴重です。

いかに楽しく参加させるか、興味を抱かせるか、など日ごろ意識しない点に注力することで、自身の思考をよりシンプルに単純化することができます。


「思考をシンプルに見直す」ことは、常に意識しています。

技術職という特殊な職業柄、私はひと一倍そこを意識しています。

どれだけ自分を客観的に見れるか、抽象的に考えられるか。
特別講義は、その訓練になり得ます。

いつものように自主企画のイベントと変わらずにやっていては、学生さんは全く興味関心を示してはくれません。


技術を抽象化する術を身に付ければ、業種の垣根を越えて、多くの人と感動を共有できると考えています。

ファッションの道を志す学生相手であっても、共通言語はファッションでもなければ、技術でもなく、感情的なものだと思います。

技術での対話が土台になっては、いけないと私は考えます。
土台となるのは「ワクワク」や「ドキドキ」そういったものが支えになれば、どこまでも積み上げることができるのです。

もちろん、400人全員を楽しませることはできません。
しかし、100人に1人でも、積み上げたいと思った学生がいれば、私はその人を感動させたいと強く思います。


最後に、参加された生徒さんからいただいた感想をシェアします。
文化服装学院、名古屋ファッション専門学校の皆さん、ありがとうございました。







仕事の依頼はコチラをご覧のうえ「長谷川について」というリンクからお願いします。

昨年の講義はこんな感じでした。

来年早々にも、新たな挑戦ともなる講義が控えています。
心して挑みます。



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