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ローデンの街並み

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初めての海外ひとり旅だった。

アジアを中心に何度か出張に行くことはあったがクライアントワークだった為に、飛行機やホテルは全て手配済。
現地での会話は通訳がつき、滞在中に私の財布が開くことはなかった。

今回のウィーン出張は、30歳にして初めての海外経験に等しかった。
自分で飛行機やホテルを取り、SIMを手配し、現地で生活した。

前回の投稿では、この出張の目的であるローデンクロスの機屋を取り上げたが、今回は日常編としてウィーンでの滞在をまとめてみる。

宿泊したHotel Brauhof Wienの外観

フライト前日まで不安でしょうがなかったが、蓋を開けてみれば、最高だった。
「スマホ」と「クレカ」があれば異国の地に独りでも、充分に生きていける。
ドイツ語も英語もできない私だが、問題なく過ごせた。

「グーグルマップ」は、神のご加護だ。進むべき道を示してくれる。
「グーグルレンズ」は、真実を映す。スマホをかざせば全知を理解する。

充電と電波には、最大限の愛を注ごう。


まず、ホテルや飛行機の手配だが、しおたん氏のnoteを参考にした。最強のまとめだと思う。

ほとんどをしおたん氏のnote通りに手配した。
ただ、ホテル選びだけは直感で決めた。

なぜかウィーンのホテルは、どこもかしこも宮殿っぽい?貴族的な?内装が多い印象を受けた。
値段が高かろうが、そこそこ安かろうが、似たり寄ったりの貴族っぽさ。
私の趣味とは合わなかった。

控えめでシンプルな、自然体で過ごせるようなホテルを求めた。
そうして偶然、目に留まったのがHotel Brauhof Wienだった。


私は、このホテルを気に入った。
立地は中心街から3~4駅ほど離れた旧市街。
歩けば30分。地下鉄なら10分ほどだろうか。

歩くのは楽しかった。
マリアフィルファー通りという、東京で言うところの表参道に近い雰囲気の通りを抜けていく。
東京では見ない開放的なファッションの人々、50歩ごとに表れる無数のジェラート屋さん、カフェでくつろぐ様々な人たち。気付けば30分が経っている。

ほんの少し中心街から離れただけなのに、ホテルでは日本人を全く見なかった。
むしろアジア人ですら5泊のあいだ見ることがなかった。
それがまた非日常で、私はその環境を楽しむことができた。


このホテルには、200人は優に収容できるであろうレストランとテラスが併設されている。
クラフトビールにこだわっており、大きなタンクがいくつも設置されていた。

ホテル内には、ビールに関するアートビジュアルが無数に飾られている。
コミックタッチのものから抽象的なものまで、宿泊客を飽きさせない空間だった。
ふいに京都のアンテルームに泊まった記憶が呼び起された。


部屋のなかは、クリーンでミニマルだ。
私は穏やかに過ごすことができた。
この部屋に帰るのが、ウィーン滞在中の楽しみのひとつだった。








オープンして日が浅いためか、水周りは非常に清潔だった。








気の赴くままに毎朝、中庭を散歩する。
ホテルスタッフとの何気ない挨拶が嬉しかった。











朝食は幸せの時間だった。
クロワッサンの美味しさに感動した。
普通のクロワッサンのはずなのに、なぜこんなにも美味しく感じるのだろう。

カプチーノは毎朝飲んだ。
普段飲むことはないのに、ウィーンにかぶれたのだ。
チーズも毎日よく食べた。
ブルーチーズが特に美味かった。

わかってはいたが、滞在期間中のお腹は不安定だった。


今度は、家族で過ごしたいと強く想う。
2人の子供と妻と。ゆっくりと流れる時間を共有できたら幸せだろう。
またウィーンに帰りたい。


ウィーンの観光地にも足を伸ばした。
しかし、それよりも私は、ホテルでの時間が心地良かった。

6時に起きてシャワーを浴びる。
朝食を食べ、部屋で縫いものをする。
10時にホテルを出て、スーパーで昼食のパンを買う。
外のベンチで縫いものをする。
疲れたら気分転換に散策をした。
17時になると街にはパフォーマーが現れる。
音楽と絵のライブパフォーマンス。
感化され、ホテルに戻るとまた針を握った。



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