いやあ、もうね。
スイマセンです。ホント。
更新遅くて・・・
前回のThe cutter & tailor 2からどれだけ時間が経ってるんだと、すいません。
前回の最後に「肩傾斜・なで肩」云々いっておりましたが、結論からいうとワカリマセン。
なで肩製図方のルーツが何処にあるのか、まだまだ掘り下げられて無いデス。
「アビ・ア・ラ・フランセーズ」という18世紀のスタイルに何かヒントがありそうな気はしています・・・
今後、探求し続けていこうと思っています。
(2012年2月 追記)
なで肩のルーツがわかってきました。!!
予想通り、18世紀がキーワードでした。
チャールズ2世の衣服改革宣言とフランス革命時の「洋梨型シルエット」になで肩の歴史が見え隠れしてきました。
今後とも探求を続けますっ。!
(追記ここまで)
(2012年2月 追記)
なで肩のルーツがわかってきました。!!
予想通り、18世紀がキーワードでした。
チャールズ2世の衣服改革宣言とフランス革命時の「洋梨型シルエット」になで肩の歴史が見え隠れしてきました。
今後とも探求を続けますっ。!
(追記ここまで)
で、!
いったん肩傾斜は置いといて、先に進もうと思います。
今回はコレッ
↓
上図、気になる点はイッパイあると思うのですが・・・
今回は、下袖とAHの"くり"についてです。!
私、洋服の中で1番好きなのがこの辺でして、ジャケットなどを見る時はまずココを見てしまいます。
小生の持論ですが、アクションプリーツひとつ設けるくらいなら、この丸で囲んだ点線部に細工した方がよっぽど動きやすいと思うんですよね。
で、
この辺を製図する時は大抵、下袖と身頃のくりを合わせると思うんですよ。
専門学校時代、初めて習ったレディスのジャケットでも合わせた記憶があります。
確か、メンズ技術大百科の井口喜正先生もテーラードジャケット編では、くりを合わせて製図していました。
その他、私が講義を受けているテーラーの先生方もくりは合わせて製図する傾向が強いです。
ウチの会社でも大抵は合わせてますね。(量産です)
ウチの会社でも大抵は合わせてますね。(量産です)
同寸にする時もありますし、少量のイセを入れる場合もあります。(生地によりけり)
上図で紹介したように、当時の古いパターンも合わせているようですね。
まあ、当時の固いウールじゃしょうがないのかな?
が!
「1」の垣田幸男先生の製図だけSUGEEEEEズレてます。
明らかにズレてます。
でも、コレをこうして、こうしちゃいます。(垣田さんは簡単にやるけど、小生にはムリですホント)
↓
イセ込んでカーブにしちゃうんです。
下袖をアイロン操作によりイセ込みドレープを生み出しつつ、身頃のくりとカーブを合わせるのです。
下袖をアイロン操作によりイセ込みドレープを生み出しつつ、身頃のくりとカーブを合わせるのです。
まあ、下袖をイセること自体は珍しくはありません。
大抵のスーツはイセ込んでます。(量産じゃ、1センチもイセ込めばかなりスゴイかな?)
大抵のスーツはイセ込んでます。(量産じゃ、1センチもイセ込めばかなりスゴイかな?)
が、
垣田さんは、そのイセ込む量がハンパじゃないんです。かなりイキます。1.5~2.0くらいは余裕で。
そして、それを「ドーレプ」にしてしまうんですよねえ。
また、イセ込みやすいように意図的に下袖の線は「バイアスに直線」にしているのも重要なポイントです。
また、イセ込みやすいように意図的に下袖の線は「バイアスに直線」にしているのも重要なポイントです。
この「袖下のドレープ」のテクニックにはビックリしました。
こんなところで、フランスのテーラード技術っていちいち洒落てるなーって感じます。
見た目と機能性を両立しているトコもニクイ。
垣田さんは洋服の「陰影」をとても重要視されていました。
「ジャケットが生む影をデザインする」なんて、それまでは考えたこともありませんでした。
んなこんなで取り合えず参考写真を、
ちなみに垣田さん監修のもと生徒が作ったものです。あしからず
↓
わかりずらいですかねえ・・・
それでは。!
ここから紹介するものは垣田さが仕立てられたタイユールです。!
ここから紹介するものは垣田さが仕立てられたタイユールです。!
しかし!
小生の安いデジカメと暗い室内というダブルパンチで全くうまく撮れませんでした。!!!
スゴク見難いです。申し訳ないです本当に・・・
ここから垣田さん仕立て
↓
どうでしょうか!?
この鎌底が何処にあるのか、一見判らないこの感じ。
実際はこんなにも浅いところに鎌底があるんです。
しかし、下袖のドレープによって隠れてしまいます。
まるで、脇の下にマチが設けられているような感覚ですわ。
わっ!
この鎌の比較参考に1870~1900年のフロックコート・オーバーコートを3つ紹介しましょう。サラッと
↓
いやああ、カッコイイですわ。
私の好きな鎌・袖の後姿はまさに是ですわ。!
このジャケット3つとも「クンニョ」がついてます。独特の前肩処理です。もちろん麻芯。ハ刺し脇刺し。デュフフfたまらん。
このジャケット達も、写真はとっくにまとめてあるのですが、いかんせん更新出来ていません・・・
はい!
今回はとりあえずここまでデス。
また次回も袖について触れようと思っています。
次回のテーマはコイツ デス。
↓
余談ですが、
今週の日曜日は垣田さんのアトリエにお邪魔してきます。
LOVAT MILLのナチュラルストレッチで制作中のジャケットがようやく肩入れまでこぎつけたので、垣田さんに見て頂くのです。
年内完成できるかなあ・・・
ちなみに垣田先生のHPがとっても更新されています。
かっけーです。
(Studio Kakitaから転載)
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