French Hunting Jacket特集、ラストNO.12を飾るのは
「LODEN Cloth Shooting Jacket」です。
ハッキリした年代が特定出来ないのですが、比較的近年のモノと思われます。
古くても1980年~のアイテムではないでしょうか?解る方いらっしゃるでしょうか?
それでは、全体写真からドゾ。
NO.12
まずはフロント。
ウエスト付近には両玉縁のマフポケット、腰にはフラップ付きポケットが確認できます。
フロントは比翼仕立てで、上品な印象を受けます。
フラップポケットは叩きつけでは無く、ぐるりとマチが設けられ、非常に収納力があります。
袖の高さ・納まり等々、「Tailored Jacket」とカテゴライズして良いでしょう。
背面にはAction Pleats(アクションプリーツ)が設けられ、
そして、この袖の見え方・・・
そうです。Pivot Sleeveもちゃんと確認できます。
この様なTailored Jakcetの型でPivot Sleeveのモノは中々無く、見つけたら即購入・即分解・グヘヘhです。
この様なTailored Jakcetの型でPivot Sleeveのモノは中々無く、見つけたら即購入・即分解・グヘヘhです。
表地に負けずシッカリとした厚みのある素材です。
左裏の下には大きなポケットが吊られています。
脇の下から伸びる共地のテープがポケットを吊っています。
コレも正にハンティングらしいデティール。
たくさんモノを入れてもシッカリ耐えてくれそうです。
続いて衿。
衿裏はカラークロスです。
そして、チンストラップが付きます。
八刺しやジグザグのステッチは残念ながら確認できませんでした。
アクションプリーツや、裏地の吊ったポケット、チンスト。
これだけでも相当"らしい雰囲気"が匂ってきますね。グヘヘh。
また、この写真からLODEN CLOTHの素材感がナントナク伝わるでしょうか?(ローデンクロスとは)
長い毛足に独特の光沢感。荒々しさの中にある上品さ。メルトンやツイードはひと味違った表情。
ホント、カッコイイ生地です。
下の写真なんか毛足の長さが良く解るのではないでしょうか?これなら多少の雨は傘いらずですね。
↓
上記二枚の写真から、Pivot Sleeveを構成するにあたり非常にポイントとなる「腋点」の位置がよくわかります。
私の作るPivotは腋点を非常に高い位置に設定しています。(相当の運動量を確保する為に)
それでいて、収まりも良く美しい。
私の設計するPivot Sleeveも後々、シッカリ紹介します。その為のこのブログですから。
「Action Pleats」と「Pivot Sleeve」
私のように、ドロップハンドルの前傾姿勢になる自転車を乗る人には、これくらい運動量が確保されていないと着ていて疲れます。
この後姿で自転車に乗り、東京を走り抜ける様はホント、カッケーすよ。
最後にタグの拡大です。
↓
まずは左裏内ポケットの中にある紙タグから。
一行目に「J/SHOOTING」と記されいますね。なんだか嬉しい。
続いて左裏のタグ。
「Lynton CREST TAILORED」と書かれています。おそらくテーラーの名前だと思われます。
MADE IN THE UNITED KINGDOMの文字。
最後に右裏。
こちらのタグは見たことある人が多いのではないでしょうか?
「ECHTER・TYROLER・LODEN」と書かれています。
この「TYROLER LODEN」現在ではホームページが閉鎖しています。
この記事のために久しぶりに検索したところ、閉鎖されていることに今気づきました・・・
何故でしょうか?非常に残念です。
LODEN CLOTHの生地が数種類紹介されており、歴史や品質etc...
とても見応えのあるHPだったのに。嗚呼残念。
是非、皆さんに紹介したかったのに・・・嗚呼
100年も前、狩猟時に腕の運動量を確保する為に生まれたPIVOT SLEEVE。
2010年代を生きる私にとって、ソレはBIKE SLLEVE。
ロマンを感じるッス。
コレをもう100年伝えたいデス。
さて!
次回のFrench Hunting Jacket 6-2では、今回紹介したLODEN CLOTH Shooting Jacketの解体写真を紹介します。!洋服のブラックジャックになれるかも私。