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Coin Vent

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上記のジャケットは、昨年の夏につくった藍デニムのスリーピース。 2、3度洗ってアタリが出始め、風合いが増してきました。
今回、取り上げるのはジャケットの「 Vent 」

数回に分けて興味深いベントを紹介します。
その第1回目は、私がつくったジャケットから・・・


このジャケットは「サイドベント」になります。

一口に「ベント」と云っても、様々な種類があり ノーベントにセンターベント、サイドベントにフックベント。
それぞれ歴史を持ち合わせています。

この度、rrr129で触れるベントは、歴史云々は置いておき「デティール」に注目しました。


さて、ベントの上前の写真ですが 「額縁始末」の様に見えます。

ところが、普通の額縁では ありません。








「Coin Vent」
その名の通り、スリットの中にコインが隠されたベントになります。

このコインを入れることで「重り」となり、ベントがストンと綺麗に落ちてくれます。
ベントに重りを入れるテクニックは、テーラーでは良くある技術で、それこそ「鉛」をいれたりしています。

「Takizawa Shigeru」のように「ウエイトチェーン」を施したベントもあります。こちらも狙いは一緒ですね。


この「ウエイトチェーン」は、その装飾性から婦人服にも見られます。
いまでは「シャネルスーツ」の代表的なディテールとなっています。


私のジャケットは重りを500円玉で代用しています。 
サイドベントの場合、左右で1000円になりますので、財布を紛失しても何とか踏ん張れるのではないでしょうか。? 笑

このコインベントは、銀座の老舗テーラーに勤めていた友人が教えてくれました。初めて知った時は驚きました。

本日、9日は、その友人の結婚式。
ご祝儀もコインベント価格で驚かせてやります。   おめでとう。


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