遣る瀬無い表情。垂れ下がるシャツの裾。興味深い格子柄のジャケット。
嗚呼、パンツはいづこへ。
彼がパンツを如何してしまったのか。それは誰にも分かりませんが、パンツを如何にかしたいのは、私も同じなのです。
パンツをつくるのは難しいです。
ジャケットは、腕と腕の間に胴体があります。
なので縦横無尽に動く腕の「土台」になってくれます。
しかし、パンツはそうはいきません。
基本的に逆方向ばかりに動く足と足の間には何もありません。 (下ネタには走りません)
それが「パンツ」は難しいとされる理由のひとつです。
今日日、改めてパンツの難しさを痛感しました。
・・・
と、云うわけで最近のレポートを時系列順に紹介します。
ただ、あまり写真を撮らなかったので、ちょっとモノ足りなかったらごめんなさい。
まずは、津坂テーラー 津坂友一郎先生の「マニュプレーションの理論」から。 (2013/11/10)
ちょっと難しそうなテーマに見えますが「補正」のお話しです。
ちなみに、このセミナーで最も記憶に残っているのが、津坂先生の着ていた三つ揃えの美しいこと。美しいこと。胸のドレープに見惚れました。
テーマは「マニプレーション」ですが、紳士服の遍歴、フィッティング、マニプレーション、補正、アイロン操作、実技、実物の紹介。 と、凝縮された内容です。 (丸1日のセミナーでした)
ちょうど、1番前の席に座っていたのでフィッティングモデルを頼まれ、津坂先生に「採寸」もして頂きました。 ジャケットもたくさん着れてHappyです。 うへへh
様々なテーラーの方が、様々な技法で洋服をつくられますが「採寸」の方法も十人十色です。
今回の津坂先生の採寸も「建築道具」を用いたりと興味深い方法でした。
セミナーの感想は、「説明・実技が非常に解り易く、ビスポーク技術の量産への応用が柔軟に取り込まれている」と、私は感じました。
上記画像は津坂テーラーのアンコンジャケット。
ビスポークのスーツだけではなく、この様なジャケットも見せて頂けました。
袖の製図。パンツの製図。アイロン操作。肩線の決め方。パンツの目視。
パッと思いつくだけでも、これだけの発見があり、早速仕事に応用してみました。
自分の中での取捨選択がスムーズに行えたのは、津坂先生の具体的かつ合理的な説明があったからの様に思えます。
資材の紹介なども。
特に解りやすかったのが「パンツのアイロン操作」
今までで一番、理解出来たアイロン操作でした。 見れて良かった・・・
ファストファッションやナントカ風な服に流されずに、良い服にも袖を通してみて下さい。
自分の考えを捨ててはいけません。ネットにのまれてはいけません。
良い服を次世代に引き継いでいって下さい。
会の締めに云われた津坂先生の言葉です。
また機会があれば、津坂テーラーのセミナーに是非!参加したいと思います。
さて。
続いては、コチラ。
ラフォーレの右の
東急プラザの右の
ジョナサンの右の
ココです。!
何処です。?
ココです。
画面右端2F。
そして、初見で不安になる入り口はココから。
ほんとに入っていいのかよ。 と、初めは不安になりますが、ココに突入して下さい。
以前、紹介した「大丸製作所2」の会場にもなった「coromoza」です。 (2014/1/3大丸製作所2がNHKにて紹介されるそうです。スゴイ。)
まさか原宿のド真ん中に、こんなワーキングスペースがあると誰が想像するでしょうか。?是非、HPを一読あれ。
今回、coromozaで行われたセミナーは「垣田幸男先生のパンツ講習」です。 (2013/12/22)
様々なテーラーさんのセミナーの中で、もっとも「優しさ・気配り・おもいやり」があるのが垣田さんのセミナーだと感じます。
その恩恵を直に感じるのは「既製服の技術者」だと思います。つまり、アパレルの技術職のほぼ全員が含まれるのではないでしょうか。?
何故かって、それは「トワル組み」があるからです。(シーチング組)
この日も、トワルだけで3組、生地で2組の実技をしてくれました。 1型のパンツに対してですよ。!
これは、他のセミナーじゃ有り得ないですし、垣田さんだからこそ成せるプレゼンテーションです。
垣田さんはいつもこのレベルでプレゼンします。
トワルがあると、慣れない方でも自然に目が追いついてくると思います。
また、型紙も豊富に用意してくれます。 色分けまでして。!仮縫い前後まで。!
写真以外にも別途、透明な紙に展開図を書いたものがあり、基本型に乗せながらひと目で解り易く教えてくれました。
そして、極めつけは、同型のトワルで「アイロン操作の有無による変化」を実技してくれました。
アイロン操作に慣れない方にとって、これほど解り易い見せ方は無いと思います。
感動。
垣田さんは、人の熱量の上げ方を知っています。
このプレゼンを魅せられて、もっと美しい服をつくりたい。と、思わないつくり手は、いないでしょう。
「自分がやりがいを感じて、人や地域の為に循環できる仕事をして下さい。」 (2013/11/4)
きっと今年1番、これ程にはないタイミングで頂いた言葉だと思います。
そして、当日会場でお声を掛けて頂いた皆さん、ありがとう御座います。本当に嬉しかったです。
ちょっと早いクリマスプレゼントでした。それ程嬉しかったです。
仲間が集まれば、私たちが次世代に引き継いでいけると確信しています。
さいごに。
みっちゃんいつもお疲れ様。 頭どうしたの。?