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欲するもの

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だいたい年間400名前後の学生に講義をしている。

講義する日数は4日程度なので、1日で100人ほどの学生と対話していることになる。
これは本当に文字通り、すべての学生に話しかけて対話という行為をしている。

私は教育機関からのオファーを極力、断らないようにしている。

その理由は「私に興味のない人と対話する」唯一の時間だからだ。

私が個人で開催する有料講義には数百名の方がお金を払って参加してくれる。
これは本当にすごいことで、参加される方々の熱意といったら驚くばかりだ。

しかし、教育機関の講義はちがう。
寝ている学生もいるし、ずっとスマホをいじっている学生もいる。
もちろんそういった学生は少数だが、大半の学生は私のことを知らないし、興味もない。

そのような人たちと対峙するのは、貴重な時間ではないかと思っていた。

私のミッションとして、いかに楽しませるかを考える。
そのために試行錯誤を繰り返し、その結果は私個人の有料講義にも活きている。

しかし、それが本当に、私にとって貴重な時間なのか年々疑問に感じている。
学生のみならず教員の方の姿勢に違和感を覚えることもある。

学生と関わることは楽しいが、楽しさだけでは虚しいときもある。
私はパッションを欲しているということが良くわかった。

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