以前、製作したこちらのジャケット。
依頼主が、このジャケットを着てヨーロッパ各地を周り、先日、帰国されたので挨拶に行きました。
話し込んでいるうち、ふと脇を見ると、味のあるVintageのジャケットが無造作にラックに掛かっているんですね。
全体的に こなれた雰囲気で、生地の風合いも良く、着用者のアタリが刻まれ、まさに時を経て生まれた表情。
「これは、どちらで購入したんですか?」
なんて、言葉が喉まで出かけたとき、自分がつくった服だと気づきました。
嬉しいですね。
こういった形で対面できるのが、非常に嬉しいです。
つくり手だからこそ、体験出来る贅沢だと思います。
「擦れたところ、お直ししましょうか。?」
なんて私の提案に
「パリで夜な々なチクチクと、自分で直すのが愉しみなんだよね」
と云う返答。
こんなにも服好きの人に、私のつくったものが喜ばれて、ほんとうに 幸せです。