題して 「絶滅古着研究会」?「服飾考古学祭り」? 等々、さまざまな呼び名を付けられていますコチラの会。
主役はもちろん、画面右端の中野香織先生。 ではなく、お隣の「habit a la francaise」 アビ(コート)です。
(habit a la francaiseを画像検索)
18世紀を象徴する服飾文化~アビ・ア・ラ・フランセーズ~を題材に、新たなる集合知を築こう。!と、云う思いで開かれました。
さて、そんな色事を経て、私の元に流れ着いた、アビ。
初めて目にした時、それはもう凄まじい衝撃でした。 袖を通した時に気づく感動。 脈々と受け継がれるメンズウェアの深みに呑み込まれました。。。
そんな深みに捕まって、シタバタともがいていた時、ビビビビと頭に浮かんできたのは、中野香織先生の顔なんですね。 それはもう、颯爽と表れるスーパーマン(ウーマン)のイメージです。
自分ひとりで考えていても埒が明かないので、中野先生にHelp!!!を求めました。
そうしたところ、中野先生の呼び声で、集合して下さったのが素晴らしい方々。!
各イベントでは何かとお世話になっているハケット・ロンドンの大西さん。
酔っ払いのイメージしかないバタクの川部さん。笑
アジャスタブルコスチューム主宰の小高さん。(諸事情により途中棄権)
SNSでは良く情報交換をしており、今回が初めましてとなった高梨さん。
の錚々たる4名です。!
しかし、 嗚呼、悲しいかな。
結局みんな変態で、ここまでの登場人物、みんな変態ではありませんか。(中野先生を除く)
しかし、私の方も、負けられません。
迎え撃つ平成代表として、刺客をお連れしました。
SHEETSの森田さんです。! 現役の若手テーラーとして、技術的な考察をして頂けました。
ひとつ興味深い点を挙げますと、紳士服の歴史は、この18世紀のアビから19世紀のフロックコートに流れていきますが、両者の型紙は、さほど大きく変わっていないことに気が付きました。
前身の寝かし・肩傾斜と鎌深の設定・ゆとりの分量など、キモはほぼ同じで、変わっているのは、袖の設計と「ダーツがない」点です。 つまり、立体的ではない。
アビの素材は主にシルク。 現在のウールが主体になるのは、フロックコートからなのですが、それを踏まえ考察すると、ひとつの答が浮かんできました。
その証明にアビを平面上に置いてみると、立体上では想像出来なかった、見たことのないフォルムが表れてきました。
この円を描くライン
↓
「Mノッチの刻みは、どのような歴史を踏まえて~」 「あーそれ、実物1度見たわ~」
「このトリプルクンニョは、かなり独特だな~」 「いや~でもこの年代ならこうだし~」
「ベルジャルの3ピースはさ~」 「ああ~京橋のMBにあったわ~」 「あ~見た見た~」
等々。
それはもう、濃密な時間を過ごせました。
当日の収穫は、中野先生のコラムなどで見ることも出来ます。
クリップ・オン・タイの存在理由 その1
クリップ・オン・タイの存在理由 その2
Vintage jacket tells a story of the era / ヴィンテージ・テイラリング研究会
お集まり頂いた皆さま。 素敵な時間をありがとう御座いました。!
年に1、2回のペースで開催したいですね。笑