6月6日に行われました、私のHorusデビュー戦。
中野香織氏とのカップリングによる
中野さんの的確なアシストに幾度となく救われ、何とか無事に終えることが出来ました。。。
さて、今回は、そのレポートを まとめてみました。
● 中野さんによるメンズウェアの歴史的背景や変わりゆく美意識と思想の説明に、長谷川さんのVintage Collectionを用いた技術的側面の「双方解説」が面白かった。
なんとも嬉しい限りです。
そう感じて頂けたのであれば、私たちのカップリングは大成功です。
まず、セミナーの序盤に、中野さんが16世紀のスーツの起源に始まり、19世紀のラウンジスーツ台頭までを解説して下さりました。
それを引継ぎ、私が19世紀中枢から20世紀前半(ww1前後)までの実際の古着を用いて、視覚的に解説します。
向かって左から、現代のスーツ ・ 1920、30年代のスーツ ・ 1910年代のスーツ ・ 1890年代のスーツの順です。
中野さんの歴史的観点を聴いた直後に、このスーツ達を見れば、その美意識の変化が、より解り易いはずです。
そこに私が、時代と共に変わりゆくラウンジスーツのディテール・型紙の解説を添えていきました。
ラウンジスーツとは違い、その構築性には目を見張るものがあります。
「ラウンジ」の名の通り、寛ぐ為に生まれた洋服と、人前に出る礼服では、その構造に大きな違いあるのです。
しかし、受け継ぐべきディテールは残されており、その香りが時代に寄り添い変化しているのが見てとれます。
ここでは、動画も流しつつ、紳士の歴史が変わる瞬間を垣間見ます。
ジョージ4世が「小麦粉カツラ」を取られるシーンでは、会場から笑い声も。。。
軍服の構造は、ラウンジスーツと似て非なり、戦争で生き抜くためのディテールが各所に盛り込まれています。
下記画像、左から1920'sナポレオンが開校した学校の制服 ・ 1870's肋骨 ・ 1900'sフランスの消防服(平用) ・ 1880'sフランスの消防服(上官用)
また、簡単にですが芯地の変化にも触れました。
70年代のバーバリーのダブルブレストと30年代のサックスのモーニングコート、1900年代の軍服など。。。
見た目以上に大きく変わっているのは、実は「芯地」ではないでしょうか。?
そして、古着の紹介に合わせて、私が当時の古い裁断書を基に試作したトワルの紹介もしました。
ww1前後による革新的な型紙の変化や国柄によって、それぞれ全く違う型紙をしています。
しかし、年代・国が違えども、共通する特徴も見受けられ、少しづつ々しづつ進化しているのです。
機会があれば、是非その辺りの討論をしてみたいです。
今回は、中野さんとのカップリングと云うこともあり、ホルスメンバー以外の方が多く参加されました。 技術者としてではない客観的な目線での興味深い質問を頂けたのです。
「肩周りの構築を技術的にでなく、思想と共に考えてみてはどうか?」
「アジアのお客さまから、背中にゆとりの無いオーダーを頂いた時の対処法は?」
「国ごとの体型差を逆手に取って、新しいゲージ服の制作をしてはどうか?」
その他、多くの刺激的な質問を頂けました。 皆さまから教わることばかりです。
まさか 一般公募開始24時間経たずに、40名の定員が埋まるとは思ってもみませんでした。
当日に、キャンセル待ちのお電話まで頂けたりと、ご参加頂けなかった皆さまには申し訳ない気持ちで一杯です。
参加者の中にはSNSでの交流のみで、初めましての方も多く、顔を合わせてお話し出来たことに感激です。
このBlogの読者の方にもお声がけ頂き、強く勇気付けられる思いです。
そして、中野さんあってこその成功でした。
胸を借りる気持ちで、思い切ってチャレンジすることが出来ました。 中野さんが居てくれると云う安心感が、どんなに支えとなったことか。。。 この経験を繋げて次に進みます。!
また、東レの久保さん。コロモザの西田さん・スタッフの皆さま。ホルスメンバーの先生方・皆さま。
この様な機会を与えて頂き、本当にありがとう御座います。
早くから来て準備を手伝って下さり、また、セミナー終了後の後片付けまでフォローして頂けました。 自分ひとりでは、何も出来ないことを痛感しました。!
これからも巻き込む事が多々有ると思いますが、何卒よろしくお願いします。笑
追記
後日、中野先生が、自身のHPにて私のことを書いてくれました。感動です。
是非、ご覧ください。
here! コチラからどうぞ。