そしてまた、KAPITALのパタンナーさんから詳しく教えて。!と連絡がきたので、コチラにUPします。
このコートの名称ですが、Storm Coat(ストームコート)と云われたりMotocycle Coat(モーターサイクルコート)Dispatch Coat(ディスパッチコート)
と云われたり・・・
所謂、ゴム引きのバイク乗りのコートです。 WW2に良く見ます。
さて、何故このコートがそんなに引っ張りだこなのか、愛される理由のひとつに特殊な着方が上げられるでしょう。
人前でこれを着れば、みんな大喜び。童心に戻った笑顔が見られます。
それでは、このコートの特殊な着方を紹介します。 モデルは夏川くんです。(現在就職活動中 良いメンズパターン引きます。お問い合わせは私まで) (おかげさまで決まりました。)
まずは、裾の「フットストラップ」に足を通します。
フットストラップはダッフルコートなどにも着いています。 風による裾のバタ着きを防止する役割があります。
ガバッと着ます。
見返しには、ボタン留めで「チンストラップ」付いています。
首元をカバーするものですが、収納場所は見返しウラなのです。
やりきった表情をしていますが、まだまだこれからです。
打ち合いが広いアイテムには「ツッパリ」と呼ばれるストラップが付いています。
ツッパリを留めることで、ダレを防ぐことなどが出来ます。 内掛けボタンと同じような意味合いでしょうか。
続いて、腰ベルトを巻きます。
このコートの腰ベルトは非常に特徴的です。
バックルが二重になっているのです。
まずは前端に挟み込まれたバックルに通し、続いてベルト本体のバックルにも通します。 うまく通せたようでご機嫌な顔です。
続いて、ストームフラップです。
中のボタンに留めて、ラペル端のドットボタンに留めつけます。 うまく留められたようで決め顔頂きました。
更に首元です。
先ほどの見返しウラについていたチンストラップを通します。
なんと、玉ブチにベルトを通し+ボタン留めといった手の凝った仕様です。
チンストラップを留めることが出来ました。
これで完成です。! カッコイイですね。非常に良いですね。
なんて、ここで終わらないのが、このコートの良いところ。
最大の特徴はここからになります。
なんと、なんと、前端のボタンと裾のボタンを留めると・・・
あ。! と驚き ツナギ になってしまうのです。 これには、夏川くんもビックリこの表情。
何故。!?こんなディテールが。!??
と、思われますが、このコート、イギリスの特報バイク部隊が着ていたそうです。
裾をツナギ状にすることで、バイクに跨りやすくした結果、このディテールが誕生しました。
終戦後は、放出品として、主に郵便局員などバイク乗りのユニフォームとして定着し先述の「モーターサイクルコート」の異名を取るわけです。
興味深いですね。
お尻のボリュームがとってもキュートです。
今回は、モーターサイクルコートの「特殊な着方」にフィーチャーしました。
しかし、このコート、大きなマップポケットやゴム接着による縫製方法。端の補強処理などなど、細部を見ても非常に面白いアイテムなのです。 着丈の短いジャケットタイプもあります。
今後、細部も紹介したいと思います。
さて、撮影当日は夏真っ只中。この日は猛暑で気温36度。
時間を掛けてしっかりと撮影をしました。
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