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d47

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10連休中のGW
年に3回ある長期休暇。
今回の連休は何処に出かける訳でもなく、東京で過ごしています。



会社の洋服づくりを忘れて、思いっきり自分の洋服づくりが出来ます。 ハハhhハ
東京は南青山にあるアトリエに篭り、ミシンを踏む毎日です。 これまでは私ひとりでミシンを踏んでいましたが、音がひとつふえました。
今年度から後輩が加わり、賑やかに。    嬉しい。


さて、ミシンを止めて、昼前に一寸歩いて渋谷まで。

目的は、渋谷ヒカリエ 8Fで行われている「NIPPONの47人 2013 CRAFT」



「日本の47人の手から生まれる、クラフトの今とその土地らしさ。」


それぞれの土地で日々を暮らしながら制作する彼らには、生まれ育った故郷の記憶が創作の原点になっていたり、その土地に昔から、あたり前のものとしてある素材や技術を受け継ぐ環境であったり、
今そこに いる 理由があります。

キュレーター 野口忠典


d47 MUSEUMから一部抜粋しました。



「47」 とは、都道府県数の47。 そして、頭にdesignの「d」
日本のものづくりの 今 を感じられるミュージアムになっています。
展示品は、金工・木工製品から陶器・陶磁器・ガラス製品が多く、素描・漆・和紙・竹工などもありました。展示品と云っても、その場で購入できる製品も多々あります。
小さなブースが等間隔で並んだ会場は、シンプルで、各製品を丁寧に・直感的にみることができます。

5月28日まで開催しているので、是非。  入場無料です。


惹きつけられるモノづくり、問いかけられるモノづくりに触れることが出来ました。
つくり手の哲学をもっと深く感じてみたいです。

各カテゴリーから、私が興味を持った製品をいくつか紹介します。 皆さんも自身の都道府県のモノづくりに触れてみては?


まずは、「木工」から。                               

私の父は大工でしたので、幼少の頃から自然の木・素材の木・製品の木と触れ合う機会が多くありました。
なので、「木」は身近に感じます。服づくりおいても、アイロンの工程で木と触れ合うことが非常に多いです。


「木工」



いくつかある私の収集癖の中に 「給食お盆」 があります。

小学校の給食に出てくるアルミの給食お盆。 アンティークショップなどで売られていると、つい1枚1枚と買ってしまい(安いんです!)気づけば、現在ウチには5枚のお盆があります。縫製道具置き、靴用品置きなどに使ってます。

その給食お盆の 木工版 とでも云いましょうか。! まず、その見た目にヤラレました。
ひとつひとつ違った表情、時おり混ざる数字などがなんとも愛くるしい。その素材を生かした、決して荒削りではない "製品になる一歩手前な感じ" に何とも、ホっ としてしまいます。
間伐材を利用した合板でつくられているそうで、森林保全の貢献にも一役買っており、非常に丈夫で長持ちしそうです。
アルミとは違った経年変化が楽しめるお盆だと思います。

つくり手は、和歌山県の梅本 敏明さん。HPはコチラ



続けて木工から、もうひとつ。


展示会場をNO.1の北海道から順にまわると、最後の47番目に登場するこの製品。

46のモノづくりに触れて、結構満腹なところに、優しく魅せてくれる「弁当箱」がありました。
木の表情とその丸み。手に持って感じる、優しさと温かさ。

最後に出会った製品でしたが、随分長い間みていました。

この後会場をもう一周してしまうのですが、この弁当箱が最後にあったから、はじめとは違った気持ちで一周する気になったのです。

47番目は沖縄県。
玉元 利幸さん。 HPを見れば、その温かさがわかります。 HP



続いては、陶器・陶磁器製品。                              

陶器・陶磁器の製品は、主に色。 それも「色合い」に惹かれました。
単色ではない、多色使いの惹きつける力を改めて見直しました。

私は、現在勤める会社に入社して「単色の美」を学びました。 

私が学生の頃に作っていた洋服は、スッテチの配色を多用したり、色違いの布を部分使いしたりと、ひとつの色に留まることは皆無で、ひとつの洋服に様々な色と素材がありました。
今となっては、そうすることによって、粗を隠していたように思います。

現在勤める会社の製品は、単色使いのアイテムがほとんどです。生地同色のステッチを打ち、生地色に近い付属を選ぶ。
はじめは、パンチの無さを感じていましたが、全てをナチュラルに馴染ませることによって生まれる奥深さに気付けるようになりました。
着る度にスッテチが生きてきて、服全体に表情を生み、着る人の内面性を際立たせることに。

しかし、今回この展示会に足を運び、単色の美しさを知ったからこその「色合い」を再発見しました。 この色使いを今後の服づくり、スタイルに取り入れたいと感じます。


「陶器・陶磁器」





私の好きな色合わせが、茶×青。

茶色は、こげ茶。 カブトムシのような艶っぽい、少し赤みがかった茶色がすきです。
青色は、ネイビー。 濃いネイビーが、時には黒に近い程濃いネイビーを好みます。インディゴや藍も好きな青色です。

この器は、どちらも私の知らない茶と青でした。
はじめはスッと通り過ぎてしまったのですが、ちょっと気になり、もう一度見て去り、しかしなんだか、目から色が離れなくて、三度目に まじまじと見入ってしまった器です。

なるほど。
この色、徳島県産の鉱物「阿波の青石」が主成分になっているそうです。
阿波と云えば、「阿波藍」も有名な青色です。

阿波の青。 興味深いです。




惹きつけらる色合いは徳島県から。
つくり手は矢野 耕市郎さん。 sueki by Koichiro Yano 清潔感のあるHPです。



お次も、「青」



こちらも色の組み合わせに惹かれました。
青と白と緑と。

用途は花瓶だと思います。 
ひとつの花瓶が上と下で分割でき、大小様々な形がそれぞれドッキング出来るようになってるのだと思います。
ごくシンプルな形のモノが色合いひとつで、こんなに魅力的になるなんて。

この人がつくる製品は、どれもシンプルなものが多く、自然と手が伸びます。そして、手にとってはじめて気がつくディテールに「おっ」と好奇心をくすぐられました。


愛知県の岡崎 達也さん。
HPはコチラ



青、青ときて、最後も青。
47つあるブースの中で、ひと際目立つ青でした。
ただインパクトがあるだけではなく、見れば見るほどに惹きこまれる深い青でした。




深い青と表面のヒビ割れが幻想的です。
ただ、キレイなだけではない、何処か毒っぽさも感じます。意識してか無意識か、その2面性がこの製品をより、深いものにしていることには間違いないようです。(私的には)


この器のつくり手さんは、元メイクアップアーティストだそうです。
表現の場を人から土へ。


群馬県。
萩原 将之さん。 Blogがコチラ



さあ、最後は「金工」                                

私、金属工芸品が大大好きです。 彫金・鍛金・鋳金問わず、アンティークショップなどで目に止まったものは買ってしまいます。 スプーンやら南京錠やら文字盤etc...

このd47 MUSEUMでも、素晴らしい製品に出会えました。!!



「金工」



嗚呼、もう かわいい。


この方の製品は、全部欲しいくらいです。 笑

見た目がキャッチーだし、鍛金の表情も好みです。
日用品としてはもちろんですが、小さなナイフや菓子皿は、アクセサリーとしても非常にかわいいだろうなと思いました。 穴を開けてチェーンを通して・・・

この方はイベント期間中に「鍛金で菓子皿と菓子切りをつくる」という、非常に興味深いWork Shopを開催されるんですが、残念なことに既に満員でした・・・是非とも体験したかった。


大阪府。 稲垣 大さん。 Dine Factory 大阪市内にお店もあるそうです。いってみたい。


さあ
さあ、お次のコレ。 何だが分かりますか?



四角い物体が口を開けてまっています。
キャラクター性のあるデザインですね。


3種類の表情もみんな豊かで見ていて飽きません。
こちらの製品、「銅花器」です。 植物をさして下さい。

こんな器が窓辺にあったら幸せです。
スッタフさん曰く、男性に人気があるとのこと。


熊本県の高光 太郎さん。 Blog   
ブログでは、今回の銅花器以外の様々な製品を見ることが出来ます。看板、表札、ストーブなどなど。見応えがあります。


そして、                           
最後に紹介するのが、この投稿のTop画像の製品です。

惹かれる製品は多々ありましたが、問いかけてくる製品がこちらです。
感動しました。
ただただ、この繊細さ、儚さに 時間を忘れるくらい夢中で見入ってしまいました。






この 凛 とした顔をみていると、安らぎさえ覚えます。

そして、こちらのプレートは波打つ静寂とでも云いましょうか。耳の遠くに波の音が聴こえてくるような気持ちになりました。
鼓動のリズムを整えてくれるようで、とても落ち着きます。




新潟県。
大桃 沙織さん。  有難うございました。   HP



私は、大桃さんの製品を素晴らしいと感じることが出来て嬉しいです。
この感性は、間違いなくFrench Hunting から French Fireman から Lounge suit  たくさんの古着たちから教わりました。
ありがとう。ありがとう、


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